防災安全スコアNo.1の秋田でつくる!初期費用を抑えたサプライチェーンBCP対策
こんにちは。
LOCAL LOGITEXの佐藤慶樹(けいき)です。
今日はサプライチェーンを管理する上で欠かせないBCP対策について書いていきます。
最近商談をしていて「BCPというワードが浸透していない・・・」と思うことが多かったので、まずはこの場を借りてご説明したいと思います。
1.BCPとは?
BCPとはBusiness Continuity Planの略で、日本語で「事業継続計画」といいます。
BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
引用:中小企業庁「中小企業BCP策定運用指針」
BCPが注目され始めたのは、海外では2001年9月に発生した米国での同時多発テロ、日本国内では2011年の東日本大震災発生時だと記憶しています。
2024年4月からはすべての介護施設においてBCPの策定が義務付けられるなど、パンデミックの影響もあり今後さらに注目を集める分野だと思います。
2.東日本大震災の教訓
2011年3月11日ー
私は秋田港の国際コンテナターミナル近くで、台湾からの輸入商品を海上コンテナから取り出す作業に立ち会っていました。震源地である東北地方にあって秋田市の被害は少ない方でしたが、私はその場にしゃがみ込み、港にあるクレーンや大型トラック、積み上げられたコンテナがしなる様に揺れるのをただ見ている事しかできませんでした。
辺り一帯は停電しており、電話も繋がらず、同僚が持っていたAQUOSケータイ(当時発売されていたテレビが見られる携帯電話)だけが唯一の情報源でした。その携帯電話から流れる衝撃的な映像に絶句したのを今でも覚えています。
一方、東北を代表する港湾である宮城県の仙台港や福島県の小名浜港などは被災による機能停止または不完全な状態にあり「被災地に物が届かない」、「経済活動が再開できない」という危機に直面しました。
その際、秋田港や酒田港など日本海側の港が海上輸送の代替拠点になり、この日本の危機を乗り越えたことはあまり知られていません。
東北の海運、日本海側にシフト 被災地の代替拠点に
引用:2011年4月5日 日本経済新聞 電子版
東日本大震災以降、日本海側の港湾の貨物取扱量が増加している。震災前から扱っていた燃料などの荷揚げ量が増える一方、新たに取り扱いを始めた貨物もある。太平洋側に位置し津波などの被害を受けた港も既に運用を再開しているが、機能が不完全な港も残っており、秋田県や山形県など日本海側の港が代替輸送の拠点になっている。
万が一の危機に備え代替拠点や代替ルートを予め確保しておくこと。
それがサプライチェーンのBCP対策に極めて重要だということを、私は当時の経験から身をもって知ることができたのです。
3.南海トラフ巨大地震への備え
今後30年以内に70%から80%の確率で起きるといわれている南海トラフ巨大地震。2023年3月にNHKスペシャルでドラマ化されたことは記憶に新しいと思います。
経済被害は220兆円と想定
引用:NHK NEWS WEB 「ドミノ倒しのように…」巨大地震で日本経済を襲う危機
南海トラフ巨大地震が日本を襲った場合、地震や津波による直接的な被害に加え、深刻になると懸念されているのが、日本経済へのダメージです。
(中略)
国は、この地震による経済の被害額について、被災地での建物被害を中心に、最悪の場合220兆円に上ると推計しています。東日本大震災の被害額16.9兆円の10倍以上にあたります。
「日本経済全体に影響も」
(中略)
一方、工業への直接的な被害がひとたび連鎖すると、その影響は日本経済全体に「まるでドミノ倒しのように」波及するおそれがあると言うのです。
井上教授が巨大地震による日本経済への間接的な影響として重視しているのが、「サプライチェーン」=「製品の供給網」の問題です。
(中略)
対策のカギは「代替先」
それでは、被害を減らすにはどうすればいいのでしょうか。
井上教授が有効な対策として指摘するひとつが、企業の「代替先の確保」です。
企業の材料の仕入れ先など取引先を複数確保することを指します。
井上教授が行ったシミュレーションでは、全国の企業が代替先の確保を徹底した場合、GDPの損失を大きく抑えられるという結果になりました。
自分たちの事業はもちろん、日本経済への影響を低減するためにもサプライチェーンにおける代替先を確保することが重要になります。
NHK NEWS WEB様ではBCP策定のガイドブックなども掲載していますので、あわせてご覧ください。
4.防災安全スコア第1位の都道府県は・・・
東日本大震災からちょうど10年たった2021年3月11日。サステナブル・ラボ株式会社様が興味深いデータを公表しました。
「防災安全スコア」から見えた災害・防犯に強いまち
引用:【東日本大震災(3.11)から10年】都道府県「防災安全スコア」上位10県を発表/1位秋田県、2位岩手県、3位島根県 ~SDGsデータ分析から日本の防災安全を考える~
「防災安全」スコアは、各都道府県の災害復旧費割合や防災会議の設置有無などの延べ21指標を複合的に解析したものです。
防災安全に関する対策・対応をしっかり行っている都道府県ほど、スコアが高くなるように設計しています。
2020年の防災安全スコアが高かった都道府県は、1位・秋田県(スコア67.34)、2位・岩手県(スコア66.10)、3位・島根県(スコア65.73)などでした。
上記のとおり、同社が発表した「防災安全スコア」でLOCAL LOGITEXの主な拠点である秋田県が1位、岩手県が2位に見事選ばれています。
5.LOCAL LOGITEXでつくるBCP対策
「拠点の分散が大事なのはよくわかったけど、忙しくてそれどころではない・・・」という方も多いと思います。
LOCAL LOGITEXでは、南海トラフ巨大地震の影響が想定されている東海地方、関西地方、四国地方などの中小企業様を対象として、防災安全スコアの高い秋田県や岩手県への代替拠点づくりを無料でサポートしております。
例えば・・・
〇資材調達から製造、流通加工まで請け負うOEM委託先の選定・ご提案
〇企業立地優遇制度を得られるよう各自治体との折衝をサポート
〇最適な物流網やシステム連携のご提案
など、お客様は本業に集中しながらBCP対策を進めることができます。
6.まとめ
・BCPとはBusiness Continuity Planの略で「事業継続計画」のこと
・万が一の危機に備え代替拠点や代替ルートを予め確保することが重要
・南海トラフの経済被害額は220兆円と推計(東日本大震災の10倍以上)
・防災安全スコアの1位は秋田県、2位が岩手県
・LOCAL LOGITEXでは代替拠点づくりを無料でサポート
以上、今回はサプライチェーンのBCP対策について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
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